「とにかくWEBに人を集めよう」とやっていたこと

これまでのこと

こんにちは、Indigoのディレクター菊池です。10年間Indigoに関わっていますが、今でもお店に入る時は、10年前に客として入店してきた時のように「さぁどんなときめきがあるかな」と思いながらドアを開けています。他のお店だったら、そこでときめきがなければ二度と来店することはありませんから、真剣に新鮮な気持ちでドアを開けるようにしているのです(変な言い方!)。

さて、前回は東京でクライアント根性でばっかり仕事していた私と、他の人とお店の空間や家具作り以外のことをすることに慣れていない亮さん、ようこさんがあれやこれや言い合いながらも、ホームページを作った話。そんな中で一緒に仕事をしていくんだということの「種」みたいなものが出来たという話をしました。今日はその後の話でやや実践的な話。

今でこそそんなこと言われなくなりましたけれども、当時は「ホームページを作ればお客さんが増えるんでしょ?」なんてことを真顔で言われる人もいた時代で(だって10年前ですよ)、でも事実はそんなことはあるわけなくて(今でも全く変わりませんが)自店のサイトを作ったら、今度はサイトに人を集めるアクションをたくさんしなきゃいけないわけです。

ただし、当時はSNSもありませんでしたし(SNSが集客に機能するかどうかはともかく)、WEB広告などを打つなんて予算はありません。自分たちでサイトに人を集めるための知恵をしぼり、実行していかなくてはなりません。

もちろん、お作法としてのSEO対策みたいなものはしっかりやりつつ(このへんも時代によって変わりますから、ここでは書きません)、自分たちにできることを粛々とやっていました。

ひとつはとにかく「先行して存在していたブログも含め、インターネット経由でお店を知ってくださった人に、『どうやってインターネット上でIndigoにたどり着いたのか、けっこうしつこく聞きまくった(なんて検索したんですか?どこのリンクからですか?など)』こと。やっぱり聞いてみないとわからないことが多くて、いちいち聞いてはサイトの作りに生かしていました。

例えば、インスタもピンタレストもない当時、家具に意識の高いお客様が「食器棚」「古材 家具」などとGoogleで「『画像検索』をしている」なんてことは、わかった時には「ほおおおお」と思いました。今でこそGoogleさんが色々とチューニングを施してしまいましたが、食器のページにいかにお客さんが「画像で」検索しそうなことばを散りばめるか、すべてのディテールの写真にちゃんと代替テキストを入れることができるかなど、けっこう泥臭い努力をしたのを覚えています。

もうひとつの例はIndigoならでは、の「WEBカード」というツール。これは当時けっこうサイト流入に貢献してくれていたものです。私たちは小売店ですから、ショップカード、というものは基本、「お店に来てくださいね」ということを意図して作ります。が、10年前の当時、わたしたちの目標は「沖縄にくる全国の人に、お店に来てもらえなかったとしても(あるいはお店に来店した後にまた)、サイトにだけは来てもらおう。その中の家具好きの人、家具を検討している人のアンテナにひっかかろう」でしたし、リアルには「雑貨店」に見えても、インターネット上で「家具屋」としての存在感を高めよう、でしたから、とにかくカードをとってもらう人たちのゴールは「サイトにアクセスすること。

ショップカードも作ってはいましたが、ある時から、協力いただくお店(たいていはお互いに店のカードを置き合う)で配布いただくカードをすべてのこのWEBカードに変えました。とにかくこのカードである程度の情報は完結、読んだ後に、「家具好きの人」がサクッとサイトに目を通してみたくなるようなそんな情報で構成しました。

ただ、他店に置いていただく際、帰り際にお渡しする際、そんな大きなものだとあらゆる面で不都合なので、特殊サイズの紙を三つ折りにして、「カードサイズ」になるよう心がけたり、細かい工夫をしていました。

そんなコツコツとした努力も実り、Indigoのインターネット経由での注文は、だんだんと増えていきました。もちろん、「知ってもらう努力を続けていると、知ってくれる人の中に『発信力がある人』というのが混じり始め、様々な方法で(時には雑誌やWEBのメディアだったり)Indigoの紹介をしてくれるようになったということも大きな助けになりました。

ある時から、「見た目は雑貨屋、でもネット上では家具屋」というバランスが成立した、という手応えを感じたのを覚えています。サイト(ホームページづくり)を通して、様々な周辺行動を実行することにより、ようやく目指していたポジションを取れたわけです。

【こぼれ話】

ちなみに今はこのWEBカードはもう運用していません。Indigoもフェーズが変わり、今あるものは、「個人のかた向け」「お店のかた向け」「物件から探しているかた向け」などなど、「お客様の必要としている情報」別の冊子やフライヤーです。もう小さくないです(笑)。物によっては24Pとかあるけっこう立派なものも。

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